2009年05月05日

タバコと貧困の悪循環

タバコと貧困の悪循環 

1492年、アメリカを発見したとき、コロンブスは、現地人が踊りながら、「タバッコス」と呼ばれる丸く巻かれたタバコを吸うことに気が付いた。それは初めてヨーロッパ人がタバコという植物を知った出来事だが、何千年か前にインディアンはタバコを広範に植え、吸うのに使っていた。その後、タバコは世界中に旅行を始めた。時間があまりかからず、世界の隅々に普及した。今までタバコは吸った人の半分を殺したと言われる。平均すると、世界中で一日中に1万人ぐらいがタバコを吸うことより死んでいると報じられている。それは、一日10件の大きな飛行機事故に遭よる死亡者の人数とイコールであるという。タバコは本当に治しにくい伝染病になってしまった。 

タバコの害についてはいろいろな研究が行われ、タバコの煙の害毒は明確に証明されている。しかし、喫煙者の数が年々減少していないし、国が貧しければ貧しいほど喫煙者が多くなるという。

以下では、タバコがどのように家族の家計と国家経済へ影響を与えているか、特にベトナムのような途上国で国民の生活がタバコにどうのように左右されているかを調べる。まず、タバコの害とその悪影響について考えてみる。次に、ベトナムに例をとって途上国の喫煙状況を見ることにより、タバコと貧困の関係を考察する。
 
1.         タバコの健康・家計・経済への消極的な影響
1.1    タバコの健康への悪影響 

タバコの煙は、喫煙者が吐き出したり、吸入したりする「主流煙」と、吸われずに自然に立ち上る「副流煙」という二種に分けられる。「主流煙」の中には、ニコチンや酸化炭素や刺激を与える物質など4700種ぐらいの物質を含む。これらの物質が喫煙者を中毒に至らし、また、呼吸に関する病や癌などの慢性的な病気に導くと証明されている。「副流煙」の中には「主流煙」が含む物質もあるが、刺激性と毒性が一層強いので、喫煙者と比べ、強制喫煙者の命のほうが冒される可能性がもっと高いという。

 
1.2                        タバコの家計・国家経済への消極的な影響 

ヘビースモーカーがいる家族の場合、家計からタバコを買うのに使われる部分が少なくないだろう。それに、タバコを吸うと慢性的で危険な病気をもたらすために、これらの病気で倒れたらには、喫煙者自身と家族の中の強制喫煙者の疾患を治すのに費やす医療費が非常に高くなる。貧しい家庭であれば、その医療費を払うのはたぶん無理だろう。
 

国の経済の面で考えれば、タバコは国の経済成長を妨げる一つの真因と言っても過言ではないだろう。利益が大きいと、耕作地を縮小し、タバコを植える土地の面積を広めるのは農業の安定と国家の食糧安定を冒すはずである。また、タバコを巻いたり包装したりするのに使われる多量の紙や、タバコのゴミや、タバコのせいの火事などの問題も環境に悪い影響を与え、国家資源を破壊するだろう。つまり、タバコを吸うのは自分と周りの人々を毒殺することである。言葉を変えれば、タバコは凶悪な「犯罪」である。
 

山ほどたくさんの理由が広範囲に挙げられるが、どうして人間はわざと自分を殺す「犯罪」を絶えずに生産し、毎日口で可愛がっているのだろうか。特に、途上国では喫煙者の比率が、先進国と比べ、非常に高いと報告されている。次に、ベトナムの喫煙背景を見てみよう。
 

2.        
ベトナムでの喫煙背景
2.1    アジアで一番多いベトナムの喫煙者 

1990年、
WHO(世界保健機関)の調査によると、先進国では喫煙者は男が3〜4割であり、女が2〜4割であるという。途上国では男は4〜7割を占め、女は2〜10パーセントであると報告された。それは、世界の平均水準であるが、ベトナムではどうになるのか?当時の調査には、男の50パーセント以上と女の3.4パーセントがタバコを吸っているとのことだ。また、ベトナム人の半分が毎日少なくともほぼ30分タバコの煙にさらされているとも公表された。この数字から、2020年ベトナムではタバコを吸うことによる死亡者は交通事故、エイズ、結核、自殺による総死亡者より多いと懸念されている。
 

2.2   
ベトナムでのタバコによる貧困の悪循環
 

年々、ベトナム人の喫煙者はタバコを買うのに70万ドンぐらい費やすという。喫煙者が1200万人とすれば、8.2兆ドンがかかることになる。この金額は1千6十万人のための食糧を買うのに必要な金額に等しい。
 

そして、喫煙者は所得が低いグループに中心となっている。タバコを買うのに費やす金額は、その限られた財源の大きな部分を占めるし、衣・教育・医療の費用に影響を与える。最近の調査によると、タバコに費やされるお金は、教育費の3.6倍、衣服費の2.5倍、医療の2倍である。タバコによる病気で労働力を失う人が多く、家計に負担を与えている。つまり、タバコにより貧しい家族がさらに貧しくなるということである。それは、貧困―低い知識―喫煙―疾患―また貧困...という貧困の悪循環ではないだろうか?タバコを排除しない限りに、この悪循環は今後も続いて行くに違いない。


 
 本稿では、タバコの健康・家計・国家経済への消極的な影響について考察した。そして、タバコと貧困・病気との密接な関係を明らかにした。人間の健康な生活、地球のきれいな環境、そして、国の安定的な経済成長には、タバコ全く不必要な存在だと強調したい。できるだけ早くタバコをすべて絶滅しなければならない。
posted by ノラ猫 at 21:42| ハノイ | Comment(1) | 論文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
タバコは議論になりやすいですね。
私も読解の教材として意見文を書いたことがあります。

「煙草販売禁止の是非」
http://www.scribd.com/doc/926083/10

たばこを吸う人も、「禁止してくれたらやめられるのに」と言っていました。
Posted by 村上吉文 at 2009年05月08日 19:30
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